耐震診断is値 

 

Is値とは

Is値(構造耐震指標:Seismic Index of Structureの略称)とは、建物の耐震性能を表わす指標です。

1、震力に対する建物の強度。2、地震力に対する建物の靭性(変形能力、粘り強さ)が大きいほど、このIs値も大きくなります。つまりIs値が高いほど耐震性能が高くなってきます。

Is値の求め方

Is値は耐震診断を行うことで求めることができます。耐震診断は1次診断から2次、3次診断までの3種の診断レベルがあり、次数が上がるほど耐震診断は正確になります。

 

Is値の目安 (平成18 年1 月25 日 国土交通省告示第百八十四号による)

Is<0.3

地震に対して倒壊または崩壊する危険性が高い

0.3≦Is<0.6

地震に対して倒壊または崩壊する危険性がある

0.6≦Is

地震に対して倒壊または崩壊する危険性が低い

 

下記の様な建物はIs値が低く判定される可能性が高い。

 

1、建物の強度が低く、粘り強さも弱い

2、建物形状やバランスが悪い

3、建物の劣化が激しい

 

耐震補強とIs値

耐震診断により既存建物のIs値が出てくると、Is値0.6を基準として耐震補強をしていく事になります。

例えば、公立学校施設は、地震時の児童生徒の安全性、被災直後の避難場所としての機能性を考慮し、補強後のIs値がおおむね0.7を超えることが基準となっています。

 

Is値と費用の関係

先述したように、耐震診断は1次診断~3次診断まであり、次数が上がるほど耐震診断は正確になります。それにつれ費用も高くなってきます。ただ費用面だけを見て1次診断としてしまうと、一次診断の場合、Is値0.8を基準に耐震補強をする事になります。(2次診断は0.6)つまり耐震補強する箇所が多くなります。一次診断の場合、診断の正確さが低いため、大雑把な箇所を補強する事になってしまうため、高いIs値の目標が定められているのです。なので的確な箇所を補強し総合的に費用を抑えるためには、2次診断以上の正確な診断をする事が重要になります。

 

Is値と補助金

例えば耐震診断の結果よりIs値が0.3と判定され耐震補強をする事になった場合、Is値0.6を基準として耐震補強していきますが、オーナ様の意向によりIs値0.5を基準とすることもできますが、耐震補強について行政から補助金を受ける予定が有る場合、基本的にIs値0.6以上の補強計画が必要となって来ます。