サービス

まずは、当サイトトップページ(HOME)に記載してある項目のチェックを、ビルオーナーさんご自身が行ってください。その結果、「これはまずいな……」と思いましたら、私たち専門家の登場になります。

基本的な診断方法は2種類

基本的な耐震診断の方法は1次診断と2次診断になります。

わかりやすく言うと

1次診断→簡単な耐震診断
2次診断→正確な耐震診断

となります。

補助金を利用したり、耐震補強工事をする場合は2次診断が必要になりますので通常2次診断を行います。

具体的な診断方法

1次診断
現在有る図面を元に再度現在の基準で構造計算してやります。
2次診断
建物を正確に調査しそちらの内容を元に再度現在の基準で構造計算してやります。

具体的な調査の方法は?
いきなり建物を傷つけるような診断はいたしません。方法としてはオーナーさんと同じように、まずは建築士が、目視でビル・建物の外観、中をくまなくチェックし、異常個所を探し出します。具体的には

外観検査

 

建物のコアを抜き

外壁のコア抜き検査。コンクリート部分の断面形状を確認することで、その建物の全体の様子を想定する。

 

コンクリートのかぶり厚さを調査

コンクリートのかぶり厚さを調査。鉄筋を覆うコンクリートの厚みで、その強度が発揮されるため、非常に重要な検査項目となる

 

チェックの結果より、本格的な建物の調査に進みます。ここからが「耐震診断」の本格的なサービスとなり、上記した異常個所が、どの程度なのかをより細かくチェックしていくわけです。


柱や梁の太さ、大きさ、長さが、設計図どおりであるかを、スケールで確認します。


――ひび割れ
ひび割れといっても、構造問題からくるひび割れと、あまり気にしなくてもいいひび割れもあります。その違いを、専用の工具やベテラン調査員の目で、確認・判断します。主に外壁部分が調査個所になります。

――雨水や結露による染み
結露や雨水によってコンクリートに水が付着すると、壁紙の裏にカビが発生し、次第に剥がれていきます。水が溜まっているというのは、構造上どこかに問題がある警告です。


ビル・建物が傾いているかどうかの簡単な調査方法は、丸い玉を床に置き、転がるかどうかです。また、「レベル」という専用の工具を使い、建物の傾きの原因・度合いを調べます。地盤沈下なのか、手抜き工事によるものか、それとも年数によるものかをチェックしていきます。梁と天井のあいだの隙間などが、主なチェック個所になります。

コンクリート鉄筋鉄骨の状態をチェックする

ひび割れが構造上の問題からきていると診断された場合や、より深い構造診断を行いたいときには、ビル・建物の内部状態チェックしていきます。

少し専門的な話になりますが、鉄筋コンクリート構造というのは、鉄とコンクリートが絡み合うことで、その強度を保っています。ですからどちからが劣化していくと、当然建物自体が弱くなるわけです。

具体的なコンクリート検査方法は、コンクリートの成分(中に入っている砂の量や質)や、現在の状態(アルカリ性を保っているかどうか)を調べます。コンクリートは時間の経過とともにアルカリ性から中性に向かうのですが、完全な中性になってしまうと、中に入っている鉄筋が錆び始め、問題があるというわけなんです。

鉄筋検査の方法は、鉄筋が正しい位置・間隔であるかと同時に、壁から鉄筋までのコンクリートのかぶりぐあいを調べます。かぶり量が少ないと、コンクリートの中性化がすぐに鉄筋に達し、鉄筋の錆びるスピードが早くなってしまいますからね。また、建物の角できちんと90度に曲がっているか、規格にそった鉄筋を使っているか、さらに耐震診断のポイントである錆びの進行はどの程度かを、細かくチェック・評価していきます。

柱の鉄筋調査

柱の鉄筋調査。構造図どおりの鉄筋が使用されているか、またそのピッチは正しいのか確認中。

 

調査を元に耐震診断する

これらの調査を元に構造計算をします。特に問題がなければ耐震診断後に証明書を発行し、終了となります。耐震工事が必要であるとの診断結果が出た場合には、耐震工事の設計・工事に進みます。